舞鶴地方史研究会

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2024・06・25 舞鶴地方史研究会ニュースVol.218
2024・06・25 まいちけん7月例会
2023・09・25 昭和28年9月『13号台風』回想録
2023・09・03 『回答書に対する舞鶴地方史研究会の見解』
2023・05・01 舞鶴の歴史アーカイブ『まるまる舞鶴』

まいちけん7月例会 木船家文書調査報告会
(京都府立大学文化遺産叢書第30集から)

まいちけん7月例会
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舞鶴市多門院地区昭和28年13号台風被災70年記念冊子
昭和28年9月『13号台風』回想録
~よみがえる13号台風の恐怖~

昭和28年9月『13号台風』回想録
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舞鶴市の回答書に対する舞鶴地方史研究会の見解及び
まいちけん要望書・舞鶴市回答書

◆田辺城遺構の保存と活用に関する要望書

◆舞鶴市長よりの回答書

◆舞鶴市文化振興課よりの回答書

舞鶴市の回答書に対する舞鶴地方史研究会の見解
(第33次田辺城跡発掘調査遺構について)

 去る 7 月 24 日、まいちけん(舞鶴地方史研究会 以下本会)は舞鶴市長に「田辺城遺 構の保存と活用に関する要望書」を提出した。その後 8 月 9 日付けでこれに対する市の回 答書を受け取った。
 本会の「要望書」においては、この遺構が細川期のものであるだけでなく、慶長5年(16 00)の関ケ原の合戦にも大きな影響を与えたといわれる「田辺籠城戦」の現場でありその唯 一の物的証拠であることを指摘し、舞鶴市としてこの遺構を保存し史跡スポットとして活 用できるよう開発業者と協議をすすめることを要望した。
 これに対する市の回答書は、舞鶴市としてもこの遺構が本市の歴史を語る上で貴重なも のという認識を持っているとした上で、石垣の石材の一部を取り出して保存するよう開発 事業者と協議をすすめるとともに、ここに遺構が存在したことを説明する看板等を現地に 設置することを検討するという内容であった。
市の担当者の説明によると、発掘現場は石垣の石材を取り除いた上で埋め戻し、開発事 業者の当初の計画通り住宅分譲地として販売されるとのことである。また取り出した石材 は、とりあえず他所で一時保管をした上で、将来しかるべき場所に再建する計画とのこと である。
 いうまでもなく「田辺籠城戦」は、舞鶴市、特に西舞鶴地区の市民にとっては、まさにア イデンティティというべき歴史的大事件である。小中学校の歴史学習では子どもたちが学 び、市民による「田辺城まつり」も毎年盛大に行われている。田辺城に来訪する観光客も、 当地が「田辺籠城戦」の舞台であることを踏まえて足を運んでいる。
 そういった価値をふまえると、今回遺構の現地保存ができなかったことは極めて残念で ある。大手(城の正面)の石垣や虎口(入口)が現地に残れば、天守台と大手口を現地で目前 にすることができ、見る者は細川期の田辺城の空間と「田辺籠城戦」の物語をもっと体感的 に理解できたであろう。
 「田辺籠城戦」以後 423 年の星霜をへて、再び人々の前に姿を現した細川期の田辺城大 手であった。私たちは 100 年 200 年後の子孫に対してその責任を果たせたのだろうかと いう思いは尽きない。発掘に直接関わった市の担当者も、その点については私たち以上に 強い思いを持っているはずである。それだけに全市をあげてなんとかして現地保存が実現 できなかったのだろうかという悔いは残る。
 しかしながら、当初から民間事業者の開発のための発掘調査であったこともあり、また 時間的にも経済的に厳しい制約があるなかで、事業者の協力のもとで実施された今回の処 置が、遺構保存のための現実的方法であったことも想像に難くない。
 今後はすこしでも多くの市民にこの遺構が舞鶴のアイデンティティに関わる重要な文化 財であることをご理解いただき、舞鶴の宝物として見守り、語っていただきたい。また舞 鶴市におかれても、できるだけ早く舞鶴の宝物にふさわしい場所に、虎口をともなった完 全な形で石垣を再建されることを希望する。
                         2023 年 9 月
                まいちけん(舞鶴地方史研究会)
                         会長 廣瀬邦彦

京都府立大学ACTR
舞鶴の歴史アーカイブ
 『まるまる舞鶴』公開スタート

『まるまる舞鶴』へのリンク

まるまる舞鶴
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舞鶴地方史研究会ニュースVol.218(2024)

【7月の予定】

《舞鶴中世史研究会》

  日 時:07月13日【土】 14:00~16:00
  会 場: 西総合会館  阿良須神社文書

《田辺城城郭研究会》

  日 時:07月14日【土】 10:00~12:00
  会 場: 西公民館 

《田辺藩裁判資料研究会》

  日 時07月14日【土】 13:30~15:30
  会 場: 西公民館

《まいちけん 7月例会》

 
木船家文書調査報告会(京都府立大学文化遺産叢書第30集から)
  日  時:07月28日【日】 13:30~15:30
  発表者 :東 昇 氏「木船家文書の概要」
       渡部凌空氏「田辺藩の村方下賜・格付仰付」
       上武恒介氏「安政5年海防御見分における
                  大庄屋木船家の役割」
       正端千幸氏「丹波・丹後地方の蚕糸業と木船衛門」
       渡邊幸奈氏「家相家木船収司と家相判断」
       廣瀬邦彦「明治期舞鶴への鉄道誘致運動
                     と木船衛門家文書」
  会  場:西公民館 201会議室

京都府立大ACTR(古文書調査)は7月27日【土】28日【日】、舞鶴 市郷土資料館でやっています。のぞいてみてください。
8月はすべての例会はお休みとなります。 次号の例会ニュース(9月の予定)は8月末に発行します。

京都府立大学文化遺産叢書 第14集
『舞鶴・京丹後地域の文化遺産』

 この度、京都府立大学文化遺産叢書第14集「舞鶴・京丹後地域の文化遺産」が刊行されました。本書は、我々舞鶴地方史研究会が参加しています京都府立大学地域貢献型特別研究(ACTR)である「「丹後の海」の歴史・文化に関する総合的研究」(2016・2017年度)、に加え「京丹後市域の考古資料を中心とした文化遺産の整理と活用」(2016年度)、「京丹後市域の文化遺産の活用を通した地域・学校連携の構築」(2017年度)を京都府立大学文学部歴史学科においてまとめられたものです。
 「多門院区有文書」とそれに伴う論文、「まいづる田辺および近隣府県西国街道道しるべ」の研究成果、伊佐津村「御用日記附覚帳」の翻刻などが掲載されています。

 京都府立大学文化遺産叢書第14集「舞鶴・京丹後地域の文化遺産」は舞鶴市郷土資料館・東西図書館及び各公民館でご覧いただけます。

京都府立大学文化遺産叢書第14集